写真1:6年生を先頭に校内を移動する様子
現代の日本社会では、核家族化、都市化、少子化などの様々な社会変化の影響で、社会性や人間関係形成の面で課題を抱える子供たちが増えています。かつての日本社会では、近隣の子供同士の交流や、家庭の中でのきょうだい同士の交流の中で、遊びを通してそれらを自然に身に付けていました。子供たち同士の小さな社会の中で、大きい子供は小さな子供をいたわったり守ってあげたりし、それに対し小さな子供は大きな子供に感謝し憧れる、というような関係がゆっくりと育まれていたものです。しかし、最近子ども達は、いつも大人達から手厚く保護され、自分と年令の近い年上また年下の子どもとつきあう機会が大きく減り、子供たちの集団の中で、年上の子供を見習う形で、社会性や人間関係を学ぶことができにくくなってきています。
学校には年齢の異なる子供たちが集まっています。そこで、1年生から6年生の児童をすべて含んだグループ「縦割り班」をつくり、各班に分かれて様々な活動をしていく中で、学年間の横のつながりだけではなく、異学年間の縦のつながりを育む活動です。
対象学年:
小学校
活動カテゴリー:
児童会活動
時間:
月に1回1時間程度
ねらい:
縦割り班活動により、児童に次のような育ちが期待できます。
- 縦割り班活動を通して、協力することの大切さを理解し、お互いに思いやることができる。
- 上級生の思いやりのある行動や優しい声掛けを通して、下級生が他者との接し方を学ぶことができる。
用意した教材・必要な機材:
縦割り班活動実施計画案(日本語・英語 ・ インドネシア語 ・アラビア語)※資料の出典元の東京都H小学校では、縦割り班を「なかよしっこ班」と呼んでおり、資料の一部ではその単語が使われています。
実施順序:
前述の「縦割り班活動実施計画書を参照ください。
写真2:6年生がその他の学年の児童の前で説明する様子
写真3:6年生がジャスチャー・ゲームで低学年児童をリードする様子
写真4:6年生とじゃんけんゲームを楽しむ様子
参考資料:
平成 13 〜 15 年度文部科学省委嘱研究「児童生徒の社会性を育むための生徒指導プログラムの開発」「社会性の基礎」を育む「交流活動」・「体験活動」―「人とかかわる喜び」をもつ児童生徒に―(日本語)
文部科学省国立教育政策研究所「子どもの社会性が育つ「異年齢の交流活動」—活動実施の考え方から教師用活動案まで—」(日本語)
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