【日本・埼玉県】自分たちの手で 誰もが気持ちのよい学校へ「気持ちのよいそうじ」

自分たちで目指す姿を決めた】

~子どもの変化や学級の様子など活動に関するストーリーを掲載~
 最高学年として目指す姿を子供たち自身が決めて、そこに向かって一人一人が行動しました。決められた期間のあとも自分たちで考え、進んで清掃をする姿は、教師の意図や想像を越えたものでした。


   対象学年:

   活動カテゴリー:   

   時間:

小学校6年生

1 学級活動(2)45分間
2 そうじの時間(2週間の実践)
3 帰りの会(実践の振り返り)


ねらい

  • これからの学校生活をよりよいものにしていくことに関心をもてるようにし、自分の課題に気づき、取り組み方を改善していこうとする意欲を育てる。
  • 自分の清掃の仕方を見直し、最高学年として「気持ちのよいそうじ」をするために、自分に合った具体的な行動目標を設定し、実践できるようにする。

用意した教材・必要な教材

  • アンケート結果をまとめたもの
  • 児童が作成するルーブリック評価を書き込む拡大した紙
  • ホワイトボード(グループに1つずつ)
  • ワークシート

実施順序

1     事前

 最高学年としての意識や行動に差があるということを教師、児童の一部が感じていた。学校全体のために行っているが、その意識なく当たり前に時間を過ごしてしまっている「そうじ」に目を向け、以下の項目でアンケートを取った。

①掃除を頑張っていますか。
②掃除をしていて困ったことはありますか。
③「気持ちのよい掃除」とはどのような掃除だと思いますか。
④上に書いたような掃除を今の自分はできていますか。
⑤掃除は好きですか。
⑥きれいな教室は好きですか。

      本時「つかむ」

 事前に行ったアンケート結果を示し、児童が気づいたことを発表した。自分の視点と他者の視点では、「がんばっている」と感じる状態にズレがあること、現在の清掃の問題点を確認した。

アンケート結果】

   本時「さぐる」

 最高学年として目指す「気持ちのよいそうじ」とはどのようなものかを話し合った。自分たち、下級生、先生方、お客様様々な視点から考えるようにした

板書の様子】

4  本時「見つける」

○○名のグループに分かれて話し合いをおこなった。各グループを「時間」「行動」「気持ち」の3観点に分け、それぞれ目指す姿を話し合った。 各グループで話し合ったものを合わせ、学級全員が納得するように、目指す姿をルーブリックにまとめた。(以下、目指す姿ルーブリックとする。)

ルーブリックづくり】

    本時「決める」

 学級で決めた「目指す姿ルーブリック」をもとに、今の自分の清掃について自己評価をした。
 自己評価の結果わかった自分の課題に合った具体的な行動目標を考えた。
 友達の目標を聞き、自分の目標を再考した。

【がんばりカード】

6  事後

意思決定した目標に向け1週間実践をして、「目指す姿」ルーブリックでの自己評価と振り返りを行った。
以前立てた目標を修正したい場合は修正し、もう1週間実践に取り組んだ。

実践の様子】

自己評価と振り返り】

     事後

決められた2週間の実践期間後、他学年が校外学習で不在の時、「〇年生の場所もそうじしていいですか。」と進んでそうじをする姿が見られた。
教師側の想像を超える児童の成長が見られた実践となった。

実施期間後も自ら進んでそうじする様子】

<執筆者から(実施のポイントなど)>

  • そうじも教育の対象と考える場合に活用できます。発達段階に応じて、目指す姿や展開の工夫が必要だと思います。
  • 児童一人一人にどれだけ課題意識を持たせられるかで、目標がどのくらい具体化するか、実践にどれだけ真剣に取り組むかが変わると思います。

参考資料

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