学習発表会の様子
学校全体で取り組む発表会で、5年生は昔話の続きをお笑いクイズ劇として創作。裏方の音響や仕掛け作りまで児童が主体となり、他学年を楽しませるプロセスを通じて、強い責任感と自立心が育ちました。
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対象学年:
活動カテゴリー:
時間:
小1〜中3(事例として紹介するのは小学校5年生の発表)
学校行事(文化的行事・学習発表会)
教科学習時間10時間+準備15時間 1・2ヶ月
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ねらい
①全校行事への参画意識と責任感
学校全体の一大イベントにおいて「自分たちの学年の役割」を自覚し、全員が当事者意識を持って発表を創り上げる。
②目的意識と主体性(非認知能力)
「見にきてくれる他学年や保護者に楽しんでもらい、昔話に興味を持ってもらう」というゴールに向けて、自分たちで表現手法を選択したり、演劇の内容を決定したりする力を育てる。
③協調性と役割の価値づけ(非認知能力)
表舞台の役者だけでなく、音響や大道具の仕掛けといった「裏方のクリエイティブな仕事」を自分たちで運営し、全員に役割と居場所がある集団をつくる。
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用意した教材・必要な教材
● 身の回りにある工作材料
段ボール、空き箱、画用紙、絵の具、紐など(クイズの早押しボタンや、竹からかぐや姫が生まれる瞬間に「動きがつく仕掛け」の作成用)
● 音響機器・タブレット等
テレビのクイズ番組のような派手な効果音(正解の「ピンポン!」、不正解の「ブブー!」など)を再生するための機材
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実施順序
1、学習発表会の立ち上げとテーマ発表(3ヶ月前〜)
学校全体として「学習発表会」の開催が決定し、全体のテーマやスケジュールが示されます。子どもたちは「全校生徒や保護者に向けて発表するんだ」という共通の大きな目標(目的意識)を持ちます。
2、学年の発表ベースとなる知識の習得(2ヶ月前)
5年生の国語の「物語を作ろう」という単元の中で、日本の伝統的な昔話を読みます。物語の構成を学び、創作のベースとなる知識(認知能力)を身につけます。この教科の最終課題を学校全体の発表会へと繋げます。
3、学年集会・学級会での「方向性」の決定(1ヶ月前)
「他学年の子どもたちをどうやって楽しませるか?」を子どもたち同士で話し合います。子どもたちは「かぐや姫の昔話をベースに、物語の続きを創作し、それをお笑いクイズ劇で表そう!」と自分たちの話し合いにより決定。月に帰ってしまったかぐや姫を救い出すために、観客(他学年や保護者)にクイズを出す参加型のストーリーを自分たちで創作します。
4、役割分担と準備(2週間前)
①出役(役者): 観客を笑わせるセリフや動きの練習をする。
②大道具・ギミック開発: 竹からかぐや姫が生まれる瞬間に、実際に動きがつくような仕掛けを段ボールで開発。リアルな「早押しボタン」も手作りする。
③音響・効果音: テレビのクイズ番組を研究し、進行に合わせて裏でタイミングよく派手な効果音を鳴らす担当を自分たちで構築する。
5、大人は微調整、子ども同士でタイミングを合わせる(練習期間)
練習中、役者のセリフと裏方の効果音、大道具のギミックが噛み合わないトラブルが多発します。ここでの教師の役割は「微調整」のみです。 指示を出して答えを教えるのではなく、「どうすればよりよくゴールに辿り着けるのか、目的を達成できるのか」とだけ問いかけ、子どもたち自身がミーティングを重ねてタイミングを合わせる(協調性)工夫を見守ります。
6、本番(各学年の発表)と振り返り(当日)
学習発表会の本番当日。全校児童が順番にそれぞれの学年の特色ある発表を行っていきます。5年生のステージでは観客席から大爆笑とクイズへの歓声が上がり、大成功を収めます。他の学年の優れた発表を見ることも、子どもたちにとって大きな刺激(他者尊重)となります。終了後は教室で「振り返り」を行い、目立たない裏方のファインプレーを言葉にして全員で認め合います。
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<執筆者から>
日本の特活における「学習発表会」の最大の特徴は、「学校全体で取り組む一大イベントであり、その大きな枠組みの中で、各学年がそれぞれの発達段階に応じた主体性を発揮する」という点にあります。
海外の先生方にぜひ取り入れていただきたいポイントは以下の3点です。
1、全校体制で行う意義
クラス単位で小さく終わらせるのではなく、学校全体で発表の日を設定することで、子どもたちのモチベーションは劇的に高まります。また、「お兄さん・お姉さんの発表はすごいな」「下の学年も頑張っているな」という学年を越えた学び合いが生まれます。
2、教科を特活のステージへと繋げる
発表会のための特別な内容をゼロから作る必要はありません。普段の「教科(今回の事例では国語)」で学んだことをベースにし、それを「どうすれば観客に楽しんでもらえるか」という特活の話し合いへと発展させてみてください。
3、大人は微調整に徹する
先生が全てをプロデュースした「完璧で見栄えの良い劇」を目指してはいけません。子どもたちが選んだ方向性を信じ、裏方の効果音や段ボールの仕掛け作りまで子どもたち自身の責任で進めさせてみてください。失敗を乗り越えて自分たちでタイミングを合わせたという経験こそが、子どもたちの非認知能力(人間力)を育てる一番の鍵になります。
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参考資料
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